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隣に座る女の子は目の前に出された団子に夢中で、一緒にいる僕なんて見向きもしない。
「沖田さん、お団子食べないんですか?」
そう言いながら目線は僕が持ってる団子に目が行ってる訳で。
全くもって面白くない。
「…僕はもうお腹いっぱいだから、これ千鶴ちゃんにあげる」
その代り僕はこっちを貰うから。
「!!!!! ちょ、お、きたさっ…!!」
「餡子、付いてたよほっぺた」
「え?あ、あんこ…?ありがとうございます…」
「どういたしまして」
やっと僕の方を見た。
目を細めてにっこり笑えば、彼女は顔を赤らめて俯いた。 |